エンジンオイルは車の心臓部とも言えるエンジンを守る重要な役割を果たします。しかし、市場には多種多様なエンジンオイルが存在しており、その選び方に悩む方も多いでしょう。この記事では、エンジンオイルの基本知識から選び方のポイント、価格帯別のおすすめ製品、安価に交換する方法までを詳しく解説します。これを読めば、自分の車に最適なエンジンオイルを選ぶ際の手助けになること間違いありません。
目次
エンジンオイルの基本知識
エンジンオイルの役割
エンジンオイルはエンジン内部でいくつかの重要な役割を果たしています。主な役割は以下の通りです。
- 潤滑: エンジン内部の金属部品同士の摩擦を減らし、スムーズな動きを助けます。
- 冷却: エンジンの熱を吸収して冷却します。
- 清浄: エンジン内部の汚れや不純物を吸着し、クリーンな状態を保ちます。
- 防錆・防食: 金属部品を錆や腐食から守ります。
- シール: ピストンとシリンダーの間の隙間を埋め、圧力を保ちます。
エンジンオイルの種類
エンジンオイルは大きく分けて3種類あります。
- 鉱物油: 自然の原油を精製したもの。価格が安いが、性能面では劣る。
- 合成油: 科学的に合成されたオイル。高性能で、耐久性や潤滑性に優れるが、価格は高い。
- 部分合成油: 鉱物油と合成油を混ぜたもの。バランスが良く、コストパフォーマンスが高い。
エンジンオイルの選び方
粘度の選び方
エンジンオイルの粘度は、エンジンの性能や寿命に大きく影響します。粘度は「SAE規格」によって表され、「5W-30」や「10W-40」といった形式で表示されます。ここで重要なのは以下の点です。
- 「W」の前の数字: 低温時の粘度を示し、数字が小さいほど低温での流動性が高い。
- 「W」の後の数字: 高温時の粘度を示し、数字が大きいほど高温での粘度が高い。
メーカー推奨オイル
車のメーカーは、各車種に最適なエンジンオイルの粘度や種類を指定しています。この指定に従うことが基本です。また、メーカー純正オイルを使用することで、保証が受けられる場合もあります。
走行条件による選び方
車の使用状況によっても最適なオイルは変わります。例えば、以下のような条件があります。
- 短距離走行が多い: エンジンが充分に温まらないため、低温での流動性が高いオイルを選ぶと良い。
- 長距離走行が多い: 高温での耐久性が求められるため、高温時の粘度が高いオイルが適しています。
- スポーツ走行: 高回転・高負荷がかかるため、合成油が推奨されます。
燃費への影響
エンジンオイルの粘度は燃費にも影響します。一般的に、粘度が低いオイルを使用することでエンジンの抵抗が減り、燃費が向上します。しかし、あまりに粘度が低すぎるとエンジンの保護性能が不足するため、バランスが重要です。
おすすめエンジンオイル比較表
以下は、価格帯別におすすめのエンジンオイルを比較した表です。性能、価格、コストパフォーマンスを基準に選定しました。
ブランド | 種類 | 粘度 | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|---|---|
モービル1 | 合成油 | 5W-30 | 高性能、高耐久性、燃費向上 | 高価格帯 |
カストロール | 部分合成油 | 10W-40 | バランスの良い性能と価格 | 中価格帯 |
シェブロン | 鉱物油 | 15W-40 | 価格重視、十分な性能 | 低価格帯 |
トタルクオーツ | 合成油 | 5W-40 | 高温での優れた保護性能 | 中〜高価格帯 |
バルボリン | 部分合成油 | 10W-30 | コストパフォーマンス高い | 中価格帯 |
エンジンオイルの安価な交換方法
自分で交換する
エンジンオイルの交換を自分で行うことで、大幅にコストを削減することが可能です。以下に、自分でエンジンオイルを交換する際の手順を紹介します。
- 必要な工具と材料を準備する
- オイルフィルター
- 新しいエンジンオイル
- ドレンプラグレンチ
- オイルパン
- ジャッキとジャッキスタンド
- 手袋と汚れても良い服装
- 車をジャッキアップする
- 車の前輪をジャッキアップし、ジャッキスタンドで支える。
- 古いオイルを抜く
- エンジンを少し温めてから、オイルパンをドレンプラグの下に置き、レンチでドレンプラグを外してオイルを抜く。
- オイルフィルターを交換する
- オイルフィルターをレンチで外し、新しいフィルターに少量の新しいオイルを塗ってから取り付ける。
- 新しいオイルを注入する
- ドレンプラグを締め直し、車を降ろしてから、エンジン上部のオイルフィラーキャップを外して新しいオイルを注ぐ。
- エンジンを始動して確認する
- エンジンを数分間アイドリングさせ、漏れがないか確認する。
オイル交換専門店を利用する
自分で交換するのが難しい場合や時間がない場合は、オイル交換専門店を利用するのも一つの方法です。以下のポイントをチェックしておくと良いでしょう。
- キャンペーンや割引を利用する: 多くの専門店は定期的にキャンペーンを実施しているので、事前に調べておくとお得に交換できます。
- 事前に予約する: 予約することで待ち時間を短縮できるほか、割引が適用される場合もあります。
- クーポンを活用する: ウェブサイトやアプリでクーポンを取得し、さらに安くすることが可能です。
カー用品店での交換サービスを利用する
カー用品店でもエンジンオイルの交換サービスを提供している場合があります。大手チェーン店では以下のようなメリットがあります。
- 低価格での提供: 自社ブランドのオイルを使用することで、価格を抑えていることが多いです。
- 会員特典: ポイントが貯まったり、割引が受けられる会員制度を活用するとさらにお得になります。
エンジンオイルの処分方法
正しい処分方法
エンジンオイルは環境に有害な廃棄物であり、適切に処分する必要があります。以下に、安全かつ適切な処分方法を紹介します。
- 専門のリサイクルセンターに持ち込む
- 多くの自治体や専門業者がエンジンオイルのリサイクルを行っています。これを利用するのが最も環境に優しい方法です。
- 購入店に引き取ってもらう
- 新しいオイルを購入した店舗が古いオイルの回収サービスを提供している場合があります。購入時に確認してみてください。
- 指定のゴミ収集日に出す
- 地域によっては、特定のゴミ収集日に廃油を回収している場合があります。自治体のガイドラインに従いましょう。
リサイクルの重要性
エンジンオイルは再生利用が可能な資源です。適切にリサイクルすることで、資源の無駄遣いを防ぎ、環境保護に貢献できます。また、違法な廃棄は罰金の対象となることがあるため、必ず適切な方法で処分しましょう。
終わりに
エンジンオイルの選び方や交換方法について詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。適切なエンジンオイルを選び、定期的に交換することで、車の性能を最大限に引き出し、寿命を延ばすことができます。自分に合った方法でオイル交換を行い、快適なカーライフを送りましょう。この記事があなたの参考になれば幸いです。